5/28 (木) 〜 5/30 (土)まで、豊橋ライブデモンストレーションコース(以下、豊橋ライブ)が開催されています。豊橋ライブは、特にカテーテル治療に携わる循環器内科医師の手技の向上を目的とした全国規模の研究会で、例年1,500名を越える医師およびコメディカル・スタッフが参加されています。
昨日 (5/28)は、豊橋内科医会との共催で豊橋ライブOMTコースが開催され、私も徳島大学循環器内科 佐田政隆教授と一緒に世話人を務めさせてさせていただきました。OMTとは「Optimal Medical Therapy」の略で、日本語で言えば「至適薬物療法」にあたります。
PCIをはじめとするカテーテル治療は、患者さんの命を救ったり、生活の質 (QOL) を改善したりする上で非常に重要な治療法であることは言うまでもありません。しかしながら、カテーテル治療を行った患者さんが再度心筋梗塞を起こしたり、治療した部位の再狭窄を起こしたりすることを防ぐためには、その患者さんの持つ危険因子(高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙など)を如何にコントロールするかがとても大切になってきます。我々かかりつけ医の役割は、まさにこの危険因子管理にあると言えます。そしてそのためには、患者さんの生活指導に加え、様々な薬剤をどれだけ適切に使用できるかが鍵となります。
そこで今年は、OMTコースを豊橋内科医会との共催という形とし、より多くのかかりつけ医の先生方に参加いただけるよう配慮しました。(例年は土曜日の午後に開催していたため、かかりつけ医の先生方の参加が限られていました。)今回の内容は、
・東京医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科の小田原雅人教授より「心血管病予防のための糖尿病治療 〜最新の知見を含めて〜」という演題名で、
・神戸海星病院の北村順先生より「循環器疾患の漢方治療」という演題名で、
・名古屋第二赤十字病院の七里守先生より「病診連携により薬剤溶出型ステントの進歩を最大化する」という演題名で、
・帝京大学 循環器内科の上妻謙教授より「虚血性心疾患に対する抗血栓療法の新展開」という演題名で、
それぞれご講演を頂きました。どの講演も内容が濃く盛りだくさんだったため、やや時間が超過してしまいましたが、大変充実したコースだったと思います。参加人数も40名を超え、盛況の中でコースを終えることができました。講師の先生方、ご参加いただいた先生方、そしてコースの運営にご協力いただいたスタッフの方々、本当にありがとうございました。