年齢や持病の有無により目標値は変わる

先ほど、年齢に関わらず高血圧の基準は同じである、という話をしました。ですから80歳の人でも、30歳の人でも、収縮期血圧が140mmHg以上なら高血圧であるといえます。
ただし、年齢や持病の有無によって、どのくらいまで血圧を下げたらよいのか、という目標(降圧目標)は変わってきます。
例えば通常は140/90mmHg未満を目標とするのに対し、75歳以上の後期高齢者では150/90mmHg未満を目標(ただし可能なら140/90mmHg未満が最終目標)としています。
また、糖尿病の方や尿蛋白陽性の慢性腎臓病患者の場合は、130/80mmHg未満と通常より厳しい管理が求められています。(下図参照)

年齢や持病別 降圧目標値

診察室血圧 家庭血圧
若年、中年、前期高齢者患者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満
後期高齢者患者 150/90mmHg未満
(忍容性があれば 140/90mmHg未満)
145/85mmHg未満(目安)
(忍容性があれば 140/90mmHg未満)
糖尿病患者
CKD患者(蛋白尿陽生)
130/80mmHg未満
130/80mmHg未満
125/75mmHg未満
125/75mmHg未満(目安)
脳血管障害患者
冠動脈疾患患者
140/90mmHg未満 135/85mmHg未満(目安)

高血圧治療の目的は、血圧を下げることそのものではなく、心臓肥大や動脈硬化と、それらの結果として起こる冠動脈疾患や脳血管疾患を防ぐことです。降圧目標に従って治療することで、これらの病気を未然に防いだり、あるいは再発を防ぐことが可能になるのです。