大変ご無沙汰しております。新型コロナウイルス感染症の流行により何かと忙しかったので・・・というのは言い訳にしか過ぎないですね。
さて今回は学術的なことではなく、マイナンバーカードを利用したオンライン資格確認について簡単にご紹介したいと思います。なおマイナンバーカードを健康保険証として利用される方は、あらかじめマイナポータル等で健康保険証利用の申し込みをしておくことをお願いしています。(後述の顔認証付きカードリーダーでも申込は可能ですが、受付に時間がかかるため混雑が予想されます。)
さて「オンライン資格確認」とは、マイナンバーカードのICチップ等によりオンラインで資格情報の確認ができることをいいます。具体的にはマイナンバーカードを「顔認証付きカードリーダー」に置いて、顔認証による本人確認を行います。その後各種情報の取得に同意していただくと、以下のことが可能になります。
・薬剤情報や特定健診情報等の診療情報の閲覧
・限度額情報の取得(高額療養費制度を利用する方のみ)
薬剤情報とは、令和3年9月以降に医療機関を受診し、薬局等で受け取ったお薬の情報です。 調剤年月日、医薬品名、成分名、用法、用量などが分かりますので、薬の重複が避けられますし、かかりつけ医以外の医療機関を受診した場合や、旅先や災害時でも薬の情報が連携されるというメリットがあります。
特定健診情報とは、40歳から74歳までの方を対象に、 メタボリックシンドロームに着目して行われる健診結果の情報です。令和2年度以降に実施したものから5年分 (直近5回分)の健診結果が参照可能になりますので、患者さん自身が口頭で説明する必要がなくなります。さらに自分の体についてのデータを見たうえで診察・薬の処方をしてもらえることで、より良い医療を受けられるというメリットがあります。
限度額情報とは、窓口での支払が高額になる場合に自己負担の限度額(所得に応じて決められています)がいくらになるのかという情報です。これまでは事前に限度額適用認定証を医療機関に提出しないと一時的に全額を支払う必要がありましたが、マイナンバーカードを利用し情報提供に同意することで限度額を超える支払いが免除されるというメリットがあります。
当院では、これらの診療情報を取得・活用することにより質の高い医療の提供に努めて行きたいと考えています。
正確な情報を取得できるよう、マイナ保険証の利用にご協力をお願いいたします。