睡眠時無呼吸症候群について|松井医院|豊橋市の内科・循環器内科

愛知県豊橋市草間町東山93-1

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睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に呼吸が何度も止まったり浅くなったりする病気です。主な原因は、のどの奥(上気道)が狭くなることによる閉塞性無呼吸で、いびきや日中の強い眠気、起床時の頭痛などが特徴です。しかし本疾患の重要性は、単なる睡眠の質の低下にとどまりません。無呼吸による低酸素状態や交感神経の過剰な活性化は、血圧上昇や心拍数の変動を引き起こし、長期的には高血圧、心不全、心房細動などの不整脈、虚血性心疾患、脳卒中の発症リスクを高めることが明らかになっています。特に治療抵抗性高血圧や心不全患者さんでは、背景に本疾患が潜んでいることも少なくありません。循環器疾患の予防・管理の観点からも、早期発見と適切な介入が重要です。

睡眠時無呼吸症候群の検査
診断には、睡眠中の呼吸状態を評価する検査を行います。一般的には、ご自宅で行える簡易検査(携帯型装置)を用いて、無呼吸や低呼吸の回数を測定します。必要に応じて、より詳しい終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を医療機関(原則として一泊入院が必要)で行うこともあります。

重症度は、1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数を示すAHI(Apnea-Hypopnea Index)で評価されます。2026年6月より基準が見直され、中等症はAHI 15以上、重症はAHI 30以上と判定されるようになります(従来はそれぞれ20以上、40以上)。この変更により、循環器リスクを有する患者さんに対して、より早い段階で治療介入を検討することが可能となります。

睡眠時無呼吸症候群の治療
治療は重症度や原因に応じて選択されます。重症の患者さんでは、持続陽圧呼吸療法(CPAP)が標準的な治療です。これは就寝中にマスクを装着し、空気を送り込むことにより気道の閉塞を防ぐ方法で、症状を改善するとともに血圧低下や心血管イベントの抑制効果が期待されます。特に心不全や心房細動を合併する患者さんでは、CPAP治療が予後改善に寄与する可能性が示されています。
軽症〜中等症の場合には、減量、飲酒制限、睡眠時体位の工夫、マウスピース治療などが選択肢となりますが、循環器疾患を合併する場合には、より積極的な評価と治療が望まれます。

いびきや日中の眠気に加え、高血圧や不整脈などを指摘されている方は、本疾患の関与も考えられますので、ぜひ一度ご相談ください。