3/18 (土)、19 (日) は日本循環器学会学術集会に出席してきました。今年は「次世代へつなぐ循環器病学」をテーマに金沢で開催されたのですが、例によって土曜日の診療を終えてから出かけたため、金沢に着いたのが17時を過ぎており、実質19日のみの参加となりました。それでも7:40から始まるモーニングレクチャー (高血圧診療のup to date:Sprint試験をどうとらえるか) を皮切りに、コントロバーシー (冠動脈疾患危険因子の管理:標準治療か厳密治療か)、シンポジウム (冠動脈疾患の残余リスクから新たな介入ポイントを考察する)、ランチョンセミナー (プライマリケアから始まる高血圧治療)、さらには教育セッション (突然死の原因となる致死性不整脈に対する診断と治療) と5つのセッションを聴講することが出来ました。昨年は最先端の治療に関する話題を中心に聴講したので、今年は特に実臨床に役立つ内容を聴くよう心がけました。特にコントロバーシーの会場は超満員で、会場内の先生方の熱気が伝わってくるような印象を受けました。内容も脂質・血圧・血糖の治療について、それぞれ標準治療を推薦する立場と厳格治療を推薦する立場から講演をいただき、さらに講演前後でアナライザーシステムを用いて会場の先生方の考えの変化を聞くなど、大変興味深いものでした。脂質に関する講演の中では、ほぼ同時期に行われているACC (アメリカ心臓病学会) で発表されたばかりのフーリエ試験の結果も提示され、会場内がざわつく場面もありました。
それしても国際規準の会議場のない立地条件のなかで、金沢駅東口の地下イベント広場に総合受付を設け、さらに石川県立音楽堂と能楽堂、駅周辺のホテル、複合型商業施設のシネコンまで導入した会場運営は、山岸会長をはじめとする運営スタッフのご努力に加え、地元の方々の協力なしには成し得なかったものと思います。素晴らしい学会を開催していただき、本当にありがとうございました。