10/30 (火) には豊橋循環器疾患研究会が開催されました。この会には「循環器疾患」という名称がついていますが、主に循環器内科を専門とするかかりつけ医が集まって、糖尿病治療について勉強するために企画されたものです。今回は「2型糖尿病治療の薬物療法:第一選択薬は?」という演題名で朝日生命成人病研究所附属病院 糖尿病内科治験部長の大西由希子先生からご講演を賜りました。大西先生はもちろん糖尿病専門医としても非常にご高名なのですが、同時に3人のお子さんを育てながら臨床の第一線で活躍されているということで、糖尿病学会のホームページ上 (女性糖尿病医サポートの取り組み) で紹介されたり、様々なマスコミにも登場されるなど大変ご活躍中の先生です。
まずご講演では、我々が日常よく遭遇するような代表的な症例を3例 (① メタボリックシンドローム合併患者、② 独居高齢患者、③ 著しい高血糖患者) 挙げられ、それぞれの症例にどのような薬剤を選択すれば良いかを、最新のエビデンスを交えながら大変わかりやすく解説していただきました。
ご講演を拝聴した後には、discussionの時間を30分ほど設けていただきました。かかりつけ医の先生には事前にアンケートを取らせていただき (① 糖尿病治療を行っている患者さんの中で心血管イベントの既往歴を有する患者さんは何%程度か、② 糖尿病治療における薬剤選択の際に特に重要視している点は何か、③ 実際に第一選択薬として最も使用している薬剤は何か)、そのアンケート結果を基にしてdiscussionを進めたのですが、我々だけでは心もとないため、糖尿病専門医である杢野武彦先生にも研究会に参加していただきました。その結果、我々が普段疑問に思っている点や治療に関して迷っている点について大西、杢野両先生からコメントをいただくことができ、大変充実したdiscussionになったと思います。
大西先生とは会が始まる前の雑談の中で、普段の仕事内容からお互いの子育てのことまで楽しくお話をさせていただきました。先生のますますのご活躍を祈念しております。